東京都交響楽団第875回定期演奏会Cシリーズ

東京都交響楽団第875回定期演奏会Cシリーズ
2019年3月31日  14時00分 東京芸術劇場
エリアフ・インバル(指揮) 東京都交響楽団
サリーム・アシュカール(ピアノ)

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調作品15
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調作品64

 ステージ上のピアノを見ると、C.BECHSTEINの文字が。名前は知っていながら聴くのは初めてです。何というか別世界へ入ってしまった趣でした。スタインウェィのように力強い音でなく、明るくてくっきりとした音色です。アシュカールはその特色を生かした、リズムに乗った演奏でした。アンコールはトロイメライ。

 後半はチャイコフスキー、インバルは4楽章を続けて指揮しましたが、何の違和感もありません。特に第1楽章から第2楽章への間で経験したことのない音色や感情の変化を感じました。第3楽章を経て終楽章の盛り上がり、都響は金管が底光りのする音色、相変わらず好調で絶妙の音色の木管、弦、打楽器。
 コンサートマスターは四方恭子氏。

 予想通り引き締まったインバルの指揮ですが、この曲の持つ憧れ、想像、絶望、力強さを見事に引き出したものでした。チャイコフスキーというと感情にどっぷりつかった演奏がありますが、自分自身はこのような演奏を好みますし、曲の本質を表出していると思います。

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