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クラシック音楽、ラグビー、それから・・・

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クラシック音楽のコンサートやCDの感想、ラグビーその他スポーツ観戦記録、夏目漱石のことなど思ったことを徒然なるままに。
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東京都交響楽団第855回定期演奏会Bシリーズ

2018/05/23 00:19
東京都交響楽団第855回定期演奏会Bシリーズ
2018年5月22日  19時00分 サントリーホール
下野竜也(指揮) 東京都交響楽団
ヒラ・プリットマン(ソプラノ)
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調作品56《スコットランド》
コリリアーノ:ミスター・タンブリンマン-ボブ・ディランの7つの詩(2003)日本初演


 話題の演奏会なんでしょう。

 まずはスコットランド。まるで生気のない弱くて単調な時のスコットランドのラグビーを見る思いでした。

 しかしコリリアーノになって一変。まるで今の日本と自分の職場を見るような一連のボブ・ディランの詩です。大いに共感しました。ヒラ・プリットマンの感情に溺れすぎず、時に見せるイライラした演技、全く自然で違和感ありません。
 下野と都響の演奏、いつものように各パートの個人技が見事です。
 コンサートマスターは矢部達哉氏。
 
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新日本フィルハーモニー交響楽団第589回定期演奏会

2018/05/13 02:38
新日本フィルハーモニー交響楽団第589回定期演奏会
2018年5月12日  14時00分 サントリーホール
ミシェル・プラッソン(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団
ドビュッシー:「夜想曲」より「雲」「祭り」
ドビュッシー:「聖セバスティアンの殉教」交響的断章
フランク:交響曲ニ短調M.48

 直前まで新日フィルのホームページで本当に来るのか、息子エマニュエルに交代してしまうのか、本当に半信半疑でした。ところが本当にステージ上に。やはり腕の骨折の後遺症があるようで肩、両腕が動きにくそう。

 しかし、雲が始まるや、ミシェル・プラッソンワールドに。新日フィルがほぼ完全にドビュッシーの世界にはまっているではありませんか。いわゆるモヤモヤとした響きではなくくっきりして少しぼやけた楷書風の音です。ああ凄い指揮者なんだなーと。管楽器のソロが乗っています。

 次いでの「聖セバスティアンの殉教」交響的断章、4曲の断章の性格を自然に力みなく描きます。ここでも魅力的な管楽器、あくのない弦楽器が魅力的です。
 コンサートマスターは豊嶋泰嗣氏。

 後半のフランク、重厚な力強い演奏です。もっと軽く、華やかな演奏もありますが、古典的ながら少しキラリと光る品のいいこの曲の剛毅な演奏です。この曲の本来の姿でしょう。今まで見えなかった本来のフランクの姿が見えました。華やかさはありませんが、素朴な料理が出てくる趣です。いい演奏でした。
イングリッシュホルンの森氏、柔らかいホルンの音色の吉永氏、明るく芯のある音の服部氏のトランペットが3曲を通じて見事でした。

 最後はプラッソン、ハンカチを出して客席にさようならと。
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紀尾井ホール室内管弦楽団第111回定期演奏会

2018/04/29 02:06
紀尾井ホール室内管弦楽団第111回定期演奏会
2018年4月28日  14時00分 紀尾井ホール
パオロ・カリニャーニ(指揮)  紀尾井ホール室内管弦楽団
リリー・ヨルシェター(メゾソプラノ)
ケルビーニ:歌劇「アリババ」序曲
マルトウッチ:夜想曲作品70-1(管弦楽版)
レスピーギ:組曲「鳥」
ドビュッシー:ベルガマスク組曲(クロエ&カプレ編)
ベルリオーズ:クレオパトラの死

 天気のいい初夏のような日差し。自分にとって場違いな界隈。少し行きにくい場所です。

 まずはケルビーニ、カリニャーニの持つ自然な劇性が生かされた活気あふれる演奏でした。次いでのマルトウッチ、劇性だけでなく品格もあるカリニャーニの指揮。そして何よりスキのない名手ぞろいの紀尾井ホール室内管弦楽団。管楽器の名人技、純粋に統一された音色の弦。コンサートマスター千々岩英一氏。
そんなわけで激務明けの疲れと演奏の安心感もあり、レスピーギは半分夢の中。

 後半取り直して、割とくっきりしたドビュッシー。最後は劇性と懐の深いベルリオーズ。指揮とオーケストラが見事に融合していました。リリー・ヨルシェターは声の張り、表現力も今一つで、これからの人でしょう。
帰りは南北線。
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レ・ヴァン・フランセ

2018/04/25 00:01
レ・ヴァン・フランセ
2018年4月23日  19時 東京文化会館
エマニュエル・パユ(フルート)
フランソワ・ルルー(オーボエ)
ポール・メイエ(クラリネット)
ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(ホルン)
ジルベール・オルダン(バソン)
エリック・サージュ(ピアノ)


クルークハールト:木管五重奏曲ハ長調作品79
ミヨー:フルート、オーボエ、クラリネットとピアノのためのソナタ作品47
プーランク:六重奏曲FP100
ドヴォルザーク:六重奏曲(ピアノ五重奏曲第2番イ長調作品81B.155を木管五重奏とピアノのために編曲)


 毎度おなじみですがまた職場の愚痴、上司の体調不良に同僚が気付き、今週の上司の予定軽減を提案し、了承されましたが、俺を出し抜いてと、プチ上司。気がつかないアンタがアホ。
とそのような気持ちで文化会館へ。

 そしていつものようにクルークハールトは夢の中。
 次いでのミヨー、強奏するが割れない柔らかいルルーとメイエ。洒落たというより、それを通り越し手の内に入ったプーランク。
 
 最後はドヴォルザーク、強奏しない、技巧を見せびらかせない彼ら、今日は地味な役柄のパユ、ルルーとメイエとヴラトコヴィチのすました演奏、そしてこれぞバソンのオルダン、最初はどうかなと思いましたが、主張するべきところは、あっさりと主張するサージュ。

政治と音楽、いや職場と音楽を結びつけたくないですが、彼らのかっこう良さ、力づくで実力を誇示しない、そうなりたい私です。
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東京都交響楽団第854回定期演奏会Cシリーズ

2018/04/19 23:07
東京都交響楽団第854回定期演奏会Cシリーズ
2018年4月16日  14時00分 東京芸術劇場
大野和士(指揮) 東京都交響楽団
リムスキー=コルサコフ:序曲《ロシアの復活祭》作品36
ボロディン:歌劇「イーゴリ公」より
      「だったん人の娘たちの踊り」
      「だったん人の踊り」
チャイコフスキー:交響曲第3番ニ長調作品29《ポーランド》


 平日昼間ののんびりした時間のC定期。のんびりした客層です。私の列など自分自身が最年少のような。

 演奏はリムスキー=コルサコフ、ボロディンとも都響の持つ華やかなサウンドと、切れ味のいいそして細部までくっきりした演奏でした。

 後半は3番6番シリーズのチャイコフスキーの3番。可憐さが持ち味のチャイコフスキーらしい曲です。この曲の特質が充分聴けました。特に終楽章の金管の重厚さ。
 コンサートマスターは四方恭子氏。

 次に大野が振るのは私の定年月の10月です。楽しみですが、寂しい気持ちもあります。
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東京都交響楽団第853回定期演奏会Bシリーズ

2018/04/12 01:49
東京都交響楽団第853回定期演奏会Bシリーズ
2018年4月10日  19時00分 サントリーホール
大野和士(指揮) 東京都交響楽団
リリ・パーシキヴィ(メゾソプラノ)
東京少年少女合唱隊(合唱指揮:長谷川久恵)
新国立劇場合唱団(合唱指揮:三澤洋史)

マーラー:交響曲第3番ニ短調

 今日も午前中は下手で下品な会話を聞きました。
 
 しかしまたもや演奏中は幸せな時間に浸れました。大野の明るく懐の深い指揮、そして第4楽章、ニーチェの歌詞より「あらゆる快びは永遠を求める」がその原因だっだのかもしれません。
 昨日と同様すばらしい演奏でした。そして束の間の幸せな時間。
 
 2日連続で聴くと、文化会館は響かないホールですが、音の分離が良い、一方のサントリーホールはいろんなブドウ品種がうまくブレンドされた感じです。
 
 話は戻りますがこの幸福感、同じマーラー9番の終楽章につながっているなと。その甘美さ。
 
 実演ではシノーポリとフィルハーモニア管弦楽団の2番、大野の今回の3番、ギルバートと都響の5番、インバルと都響の8番、9番(両曲とも最新)、実演ではベストです。

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東京都交響楽団第852回定期演奏会Aシリーズ

2018/04/11 00:08
東京都交響楽団第852回定期演奏会Aシリーズ
2018年4月9日  19時00分 東京文化会館
大野和士(指揮) 東京都交響楽団
リリ・パーシキヴィ(メゾソプラノ)
東京少年少女合唱隊(合唱指揮:長谷川久恵)
新国立劇場合唱団(合唱指揮:三澤洋史)

マーラー:交響曲第3番ニ短調

 相変わらず嫌なことの多い一日でしたが、しかし第1楽章が始まった途端、束の間の幸せな時間が始まりました。何というのでしょう、各楽章の副題など関係なく、夢の中の時間が過ぎてゆきます。

 第3楽章の岡崎氏の舞台裏からのトランペット、第4,5楽章のリリ・パーシキヴィの落ち着いた深みのある声、インバル指揮時より明るい音色の弦、何といっても柔らかく厚みのあるホルン、力強いトロンボーン、表情豊かなトランペット(高橋氏)、魅力的な旋律のフルート柳原氏、オーボエ広田氏、そして切れのいいい打楽器。

 コンサートマスターは矢部達哉氏。
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MET Live Viewing 2017-2018「ラ・ボエーム」

2018/04/01 21:04
MET Live Viewing 2017-2018
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」(20018年2月24日現地上演分)
2018年4月1日MOVIXさいたま

ミミ:ソニア・ヨンチェヴァ(ソプラノ)
ロドルフォ:マイケル・ファビアーノ(テノール)
ムゼッタ:スザンナ・フィリップス(ソプラノ)
マルチェッロ:ルーカス・ミーチャム(バリトン)
ショナール:アレクセイ・ラブロフ(バスバリトン)
コルリーネ:マシュー・ローズ(バス)

マルコ・アルミリアート(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団
メトロポリタン歌劇場合唱団
メトロポリタン歌劇場バレエ団
演出:フランコ・ゼフィレッリ
解説:K.オハラ

 本来はオポライスだったが、なぜかヨンチュバに変わり、そしてレヴァインの代わりにマルコ・アルミリアート。
演出は定番のフランコ・ゼフィレッリ。

 予想以上でも予想以下でもない、ラ・ボエームでした。ヨンチュバはまずは過不足のない歌唱と演技ですが、やはり華がありません。ロドルフォのマイケル・ファビアーノもこの人でなくてはという個性がありません。唯一光ったのはムゼッタのスザンナ・フィリップス。ムゼッタの奔放ぶりと、このような女性が持つある種の優しさを見事に表現していました。その他の役どころも予想以上でも予想以下でもない、といった感じです。
 
 マルコ・アルミリアートの指揮は気合に欠けていたかも。感情の揺れが見せどころのプッチーニの、ここだ、というところをはずしていました。堅実というのか、ルーチーンワークというのか。

 唯一意外だったのがK.オハラの司会進行、無難な出来でしたが、少し遠慮してか、どんな気持ちで打席に向かいましたか、的な質問が多かったのも事実。ミュージカル畑の人との違和感を若干感じました。

 あとは今シーズンも4回のみ、例年より地味な演目と歌手、しかもレヴァインが当初は登場回数が多く、アレッと思っていました。例の事件を考えると何らかの理由があったのでしょう。

 早くもK.オハラから来シーズンの演目を発表していましたが、今シーズン外されたネトレプコがアイーダを含め2回、そしてワーグナーの指環も。来年が楽しみです。

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東京都交響楽団第851回定期演奏会Cシリーズ

2018/03/31 13:51
東京都交響楽団第851回定期演奏会Cシリーズ
2018年3月30日  14時00分 東京芸術劇場
エリアフ・インバル(指揮) 東京都交響楽団

シューベルト:交響曲第7番ロ短調D759《未完成》
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調作品74《悲愴》

 年度末最後のコンサートの曲目が悲愴とは、と思っていましたがその通り悲愴な午前中でした。同僚が私の別に意味のない一言にいちゃもんをつけ、くだらん文句を言うので、久しぶりに落ち着いた爆発をしました。

 さて今日の演奏、前半の未完成は予想通り、淡々と速いテンポで硬質の演奏。人によってはもう少し情緒たっぷりとも思ったでしょう。

 後半の悲愴も同様です。抒情や悲劇性を強調せず、速いテンポで。しかし第三楽章は圧巻でした。金管が薄っぺらな音でなく、底光りのする音色、一歩一歩階段を力強く登るような趣でした。
やや硬質で美しい弦、魅力的な木管、切れのいい打楽器いつもの都響です。
 コンサートマスターは矢部達哉氏。

 今回のインバル3公演、インバルのスタイルが著名に現れました。早めのテンポで、音楽に音楽を語らせる。ただ最初のレニングラードが凄すぎたのか、幻想、未完成、悲愴といった都響にしては珍しい名曲コンサートでは説得度が今一つでした。人によっては物足りなかったでしょう。しかし私にとっては充分満足できるコンサートシリーズでした。
 一方でインバルはマーラーやブルックナーとは別のアプローチをとっているのも明確にでした。

 インバルのマーラーや都響も落ち着いた爆発が得意です。

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東京都交響楽団第850回定期演奏会Bシリーズ

2018/03/29 00:31
東京都交響楽団第850回定期演奏会Bシリーズ
2018年3月26日  19時00分 サントリーホール
エリアフ・インバル(指揮) 東京都交響楽団
アレクサンドル・タロー(ピアノ)

ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番ヘ長調作品102
ベルリオーズ:幻想交響曲作品14

最初のピアノ協奏曲は古典性と、洒脱な面を持ったショスタコーヴィチの特徴をアレクサンドル・タローが柔らかい音色で表現してくれました。気持ちのいい演奏でした。珍しく同曲の第2楽章がアンコール。
後半はメインの幻想です。インバルは速いテンポで唸り声をあげながらグイグイ引っ張ります。穏やかな第2,3楽章も舞踊性や、幻想的な管楽器のやり取りを抒情たっぷりとは表現しません。イングリッシュホルンの南方氏お見事でした。
 大団円を迎える第4,5楽章も力強い金管や打楽器、やや硬質の弦楽器が光ります。
コンサートマスターは矢部達哉氏。
 
 インバルはこの曲の劇性やロマン性を強調せず、その結果1830年初演という古典性が浮かび上がりました。私にとり充分満足でした。

 この日二人のヴァイオリン奏者が退団の様で花束が矢部氏、第2Vnの遠藤氏から手渡されていました。お一人は開演前にステージで練習されている姿を何度か見ました。プロフィールを読むと最初の演奏会が渡邉暁雄のマーラー7番と。全盛期を迎えている都響の礎を築いた方のお一人だったのだなと。
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東京都交響楽団第849回定期演奏会Aシリーズ

2018/03/21 12:10
東京都交響楽団第849回定期演奏会Aシリーズ
2018年3月20日  19時00分 東京文化会館
エリアフ・インバル(指揮) 東京都交響楽団

ショスタコーヴィチ:交響曲第7番ハ長調作品60《レニングラード》


 この曲を聴いて誰が当時の政府を賛美する曲と思うのでしょうか。確かに第1楽章は穏やかな旋律で始まります。しかしすぐに不吉な小太鼓の音が聴こえます。ファシズムは小さな足音で気付かれぬようやってくる、そんなふうに感じました。二手に分かれた金管が音が割れない適度な重量感のある演奏を繰り広げます。悲しい音の中ファシズムの敗北が予感されます。ファゴットのソロの見事なこと、またインバルガが振るときのやや硬質で力強い弦楽器、コンサートマスターは山本友重氏。

 第2楽章も金管が活躍、その他寺本氏の見事なフルート。第3楽章は比較的あっさりと。

 そして終楽章、反ファシズムの勝利、二度目ですが、力強い弦楽器、魅力的なソロの木管、力強く音も割れない金管、正確で鋭い打楽器群。

 インバルの唸り声が聴こえました。感情を最大限圧縮し、形式を崩さない指揮、本当に凄い名演でした。小太鼓西川氏に盛大な拍手。
 ソロカーテンコール1回。
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ルノー・カプソン&児玉桃

2018/03/14 00:38
ルノー・カプソン&児玉桃
2018年3月12日 19時 トッパンホール
ルノー・カプソン(ヴァイオリン)
児玉桃(ピアノ)

ラヴェル:ヴァイオリンソナタ(遺作)
フォーレ:ヴァイオリンソナタ第1番イ長調作品13
メシアン:主題と変奏
サン=サーンス:ヴァイオリンソナタ第1番ニ短調作品75
ラヴェル:ツィガーヌ

 職場からも家からも遠いトッパンホール、場違いな場所に着た感じでした。しかも多忙で精神も肉体もボロボロ。こんなホールが社内にあると帰りにコンサートでいいなと思いながら座席へ。

 しかしルノー・カプソンのピノノワールのように明るく口いっぱいに拡がり、しかも力強さもある音色、児玉桃のオブラートにくるまれながらも粒立ちのいいピアノからラヴェルが始まりました。アッこれはと思ったのですが、夢の中へ。

 次のフォーレで眼が覚めました。フォーレの持つ優しさと明るい力強さが絶妙に両者でかみ合います。聴いたことのない、もう一度目が覚めたような個性がいい形で昇華したいい演奏でした。

 後半のメシアン、ああ若いときは保守的でモジモジしていたのだなと。鳥の声も聴こえません。次のサン=サーンスもフォーレと同じく両演奏家が個性を出し合い、高い次元へと昇って行きます。見事な演奏です。

 最後のラヴェルも品のいい躍動感。

 アンコールはドビュッシーのヴァイオリンソナタ終楽章とタイスの瞑想曲。後者のカプソンの音色の美しさ。
帰りは池袋経由で。
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東京二期会オペラ劇場「ローエングリン」

2018/02/26 00:48
東京二期会オペラ劇場「ローエングリン」
R.ワーグナー:歌劇「ローエングリン」
2018年2月25日 14時 東京文化会館

フォーグラー:金子宏(バス)
ローエングリン:小原啓楼(テノール)
エルザ: 木下美穂子(ソプラノ)
テルラムント:小森輝彦(バリトン)
オルトルート:清水華澄(メゾソプラノ)
王の伝令:加賀清孝(テノール)
ブラバントの貴族T:菅野敦(テノール)  ブラバントの貴族U:櫻井淳(テノール)
ブラバントの貴族V:湯澤直幹(バリトン)ブラバントの貴族W:金子慧一(バス)
ローエングリンの青年時代:丸山敦史

準・メルクル(指揮)
東京都交響楽団
二期会合唱団
演出:深作健太

 準・メルクルと都響の繊細な第一幕への前奏曲で決まりました。やや憂いを含んだ硬質の弦。メルクルとともに細かい心の動きを表現する弦楽器、相変わらず魅力的な音色と技術の管楽器、特に今日は金管の底光りする音が素敵でした。
 コンサートマスターは矢部達哉氏。
 メルクルの体に染みついた、かといって伝統の範囲から脱出できないタイプではなく、繊細で華やか。

 歌手陣ではオルトルートの清水華澄が、眼帯で片目を隠したヴォータンを意識した衣装と策略をめぐらす役目を張りのある声で演じ見事でした。テルラムントの小森はまあ普通、エルザの木下はややいつもの輝かしい声には届きませんでした。肝腎のローエングリン小原啓楼は第一幕こそ試運転気味でしたが第三幕は堅実な歌唱が見事でした。二期会合唱団も表現が細やかです。

 演出は全幕とも舞台両側にビニールでかぶせた建築中のような足場があり、天井に逆三角形の物体が。それと舞台前方にはルートヴィヒ二世の絵とノイシュバンシュタイン城の模型があり、破壊されたり再建されたり。エルザはルートヴィヒ二世の絵を大切に扱います。ローエングリン=ルートヴィヒ二世と思っていたのか。また青年時代のローエングリンがしばしば登場しますが、意味はわかりませんでした。

 ところでローエングリンとは何者なのでしょう。急に表れて都合が悪くなると急に去る。知ってはいけない自分の中無意識の部分でしょうか。
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MET Live Viewing 2017-2018「トスカ」

2018/02/20 23:22
MET Live Viewing 2017-2018
プッチーニ:歌劇「トスカ」(20018年1月27日現地上演分)
2018年2月18日MOVIXさいたま

トスカ:ソニア・ヨンチェヴァ(ソプラノ)
カヴァラドッシ:ヴィットリオ・グリゴーロ(テノール)
スカルピア:ジェリコ・ルチッチ(バリトン)
堂守:パトリック・カルフィッツィ(バスバリトン)

エマニュエル・ヴィヨーム(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団
メトロポリタン歌劇場合唱団
演出:デイヴィッド・マクヴィカー
解説:I・レナード

 新演出とのこと、しかしメトらしくネズミやオフィスや戦闘兵は登場しません。第1幕は聖アンドレア・デラ・ヴァレ教会を一部変更して再現。第2幕はスカルピアのファルネーゼ宮殿ですが、スカルピアノ執務机の小道具の凝りよう、そこを照らす窓や扉からの光。単純ですが劇の流れを効果的にします。第3幕はサンタンジェロ城の屋上。

 文句のないヨンチェバの美しく芯の通った歌唱、ただもう少し花があればと。ローマで生活していたグリゴーロ、カヴァラドッシの心情を表現した歌唱と演技で文句なし。ジェリコ・ルチッチの悪役ぶりも板についていました。でも幕間のインタビューやカーテンコールはなぜか不機嫌。

 指揮者のエマニュエル・ヴィヨームという名前久しぶりに聞きました。劇性、作品の本質を生かす指揮ぶり。思った以上の大収穫でした。

 奇をてらはない演出、演奏大満足でした。

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東京都交響楽団プロムナードコンサートNo.376

2018/02/11 00:45
東京都交響楽団プロムナードコンサートNo.376
2018年2月10日  14時00分 サントリーホール
準・メルクル(指揮) 東京都交響楽団
エドガー・モロー(チェロ)
メンデルスゾーン:序曲《フィンガルの洞窟》作品26
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調作品104 B.191
シューマン:交響曲第3番変ホ長調作品97「ライン」

 待望の準・メルクルと都響の組み合わせ。今回は二期会のローエングリーン指揮の副産物ですが、結果は。
準・メルクルといえばヨーロッパの音楽の品のいい部分を自然体に表現できる指揮者と思います。アッ、ポンマーのより現代版といったところでしょうか。

 丁寧で描写的でないフィンガルの洞窟です。都響の管楽器群の音色や技術をうまく生かします。暗めの弦楽器

 次いでは今日のメインとなってしまったドヴォルザーク。もとよりロストロポーヴィチのような熱気あふれ、汗が飛び散る演奏はありえません。民族性とか情熱とかを脱した世界です。フランス的な柔らかい音色のエドガー・モローのチェロとそれに呼応するメルクルと都響。おせっかいの過ぎない優しさが素敵でした。特に終楽章。

 後半はシューマンです。早いテンポで進みます。まるでオーケストラ全体がピアノのような表現で弦、管楽器とも特徴が現れません。第4楽章の枢機卿昇任式の場面もあっさりと進みます。まあこれはこれで一つの表現なのでしょう。
 ローエングリーンに期待をよせて、準・メルクル+都響という新しい世界が始まりました。
 コンサートマスターは四方恭子氏。
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札幌交響楽団東京公演2018

2018/02/07 01:05
札幌交響楽団東京公演2018
2018年2月6日  19時00分 サントリーホール
マックス・ポンマー(指揮) 札幌交響楽団
ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」

 1936年ライプツィヒ生まれ、アーベントロートに師事、ライプツィヒ放送交響楽団首席指揮者の既往となると、音楽は眼に見えたようなものです。

 田園から本格勝負、直球で押しますがもちろん緩急自在です。それに力強く応える札幌交響楽団。久しぶりの本格派の気持ちのいい演奏でした。
 続く運命、バチバチと気持ちよく直球がミットにおさまります。予想される演奏、展開ですが、これがかえって新鮮でした。

 札響の輝かしい弦楽器、たぶん関氏の軽やかなオーボエ、父性的な力強いホルンが印象的でした。コンサートマスターは大平まゆみ氏。

 在京オーケストラではN響、都響に次ぐレベルのクラスのオーケストラです。こんないい演奏めったにありません。アンコールにG線上のアリア。
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新日本フィルハーモニー交響楽団第583回定期演奏会トパーズ

2018/02/03 21:27
新日本フィルハーモニー交響楽団第583回定期演奏会トパーズ
2018年2月2日  19時00分 トリフォニ―ホール
マルクス・シュテンツ(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団
ハイドン:交響曲第22番変ホ長調Hob.I:22「哲学者」
ハイドン:交響曲第94番ト長調Hob.I:94「驚愕」
ヘンツェ:交響曲第7番


 今週は大変な疲労、あちこちとの折衝、解らない勉強不足の人たち、苦労しました。あやうくこのコンサートを忘れて帰宅するところでした。
 
 という訳で前半はウトウト、ですが22番は目がさえていました。ヴァイオリン、チェロ、コントラバスと対向編成、舞台下手にホルン2人、上手にイングリッシュホルン2人が2人、という珍しい配置。管楽器の4人は第1楽章終了後元の席に戻りましたが。残念ながらややダルい演奏でした。
次いで94番、中学生のころより第2楽章で驚愕して目が覚める人がいるのかと思いましたが、なんとそこで目が覚めました。力強いC.デイヴィスを思い出す演奏でした。

 後半はヘンツェの7番、これが目当てでした。1984年の初演ですが、第1楽章は「ダンス」、第2楽章は「静かに動いて」、第3、4楽章はヘルダーリンと深く関わっています。第3楽章は「絶え間ない動きの中で」、第4楽章は「静かに、ためらいがちに」と。シュテンツの真の意味の共感に満ちた指揮で解りやすい演奏でした。ヘンツェといえども、ベートーヴェン、ブラームス、マーラーの掌の中に収まっているのだなと、現代に制作されたモノクロ映画を見る趣でした。
 
 コンサートマスターは豊嶋泰嗣氏。新日フィルは気合の入った演奏でしたが、カラフルなら曲の印象も変わったかなと。オーボエの古部氏、この鋭さ。
 シュテンツ、地味ですが目が離せない指揮者です。
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MET Live Viewing 2017-2018「皆殺しの天使」

2018/01/29 22:28
MET Live Viewing 2017-2018
トーマス・アデス:歌劇「皆殺しの天使」(20017年11月18日現地上演分)
2018年1月28日MOVIXさいたま

レティシア:オードリー・ルーナ(ソプラノ)
ルシア:アマンダ・エシャラズ(ソプラノ)
シルヴィア:サリー・マシューズ(ソプラノ)
レオノーラ:アリス・クート(ソプラノ)
フランシスコ:イェスティン・デイヴィーズ(カウンターテナー)
エドムンド:ジョセフ・カイザー(テノール)

トーマス・アデス(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団
メトロポリタン歌劇場合唱団
メトロポリタン歌劇場バレエ団
演出:トム・ケアンズ
解説:S.グラハム

 今シーズンは魔笛がどうしても時間がなく、ついに全10作は早くも崩壊。別に例の事件を避けたのではないけども。
今回は見ごたえあったと言うより、解りません。原作はルイス・ブニュエルのメキシコ映画。オペラのはねた後、ブ
 ルジョワの邸宅で15人が夜会を開くが、従業員全員がその夜は休暇を取ります。残された15人は好き勝手なことを言い、食事は尽き早朝へ。その中で死者が3人、そして突如現れた羊を食べたり、熊を畏敬したり。一方で授業員や警察は誰も出てこないと大騒ぎ。中の人たちも出ようとしますが出られません。

 閉鎖空間での混乱ぶり、圧迫されます。しかしソプラノの一人が生存者全員がパーティー開始時と同じ位置にいることに気づき、同じ会話をし、そのソプラノが歌うと外へ出られます。

 ブルジョワの集まりという異空間の特殊性、一方で常識的な手続きをとると通常の空間と交われるというのでしょうか。一方で授業員たちも異空間への興味と憧れ。
 
それぞれの歌手も役割を見事に果たし、指揮もオーケストラも文句ありません。演出も現実的な解りやすいものです。
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東京都交響楽団第847回定期演奏会Aシリーズ

2018/01/20 21:03
東京都交響楽団第847回定期演奏会Aシリーズ
2018年1月18日  19時00分 東京文化会館
大野和士(指揮) 東京都交響楽団
ヤン・ミヒールス(ピアノ)
原田節(オンドマルトノ)
ミュライユ:告別の鐘と微笑み~オリヴィエ・メシアンの追憶に(1992)
メシアン:トゥーランガリラ交響曲

 アッシジの聖フランシスコでは長さとキリスト教の題材への無理解が露呈し、一方幼子イエスにそそぐ20のまなざしでは、キリスト教的な視点は理解できませんでしたが意外とメシアンは熱い作曲家であること、そして今日はそれらを超越した人間的な作曲家メシアンを味わえました。

 最初はメシアン追悼で作曲されたミュライユ作品。ステージの照明がやや暗くなり、まるでメシアンの降臨を促すようです。

 そしてトゥーランガリラ交響曲、大野、都響とも最初からキレキレです。重々しい彫像の主題、感情たっぷりの花の主題、愛への憧れを想起させる愛の主題、そして和音の主題。表層的な華やかさのみでなく、感情のほとばしり、おおよそこれだけの満足を得る演奏はありません。曲の持つ魅力と大野、都響の個性がバッチリ合いました。

 同じくローラン・エマールに匹敵するスケールの大きいヤン・ミヒールスのピアノ。そしてオーケストラやピアノとは独立したような原田節のオンドマルトノ。オンドマルトノを聴いていると自分の心のなかにある別の心のような趣です。

 響の鋭い弦楽器、相変わらず魅力的な管楽器、特筆すべきは様々な楽器をいとも軽々と扱う打楽器奏者たち。脱帽です。コンサートマスターは四方恭子氏。

 最後の第10楽章のフィナーレ、鋭く輝かしくそして目新しい響き、リズム感、躍動、最高でした。

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東京都交響楽団第846回定期演奏会Bシリーズ

2018/01/11 01:56
東京都交響楽団第846回定期演奏会Bシリーズ
2018年1月10日  19時00分 サントリーホール
大野和士(指揮) 東京都交響楽団
R.シュトラウス:組曲《町人貴族》作品60
ツェムリンスキー:交響詩《人魚姫》

 少ない読者の皆様。今年も駄文を読んでいただければ幸いです。
 地味ながら内容は派手なプログラムです。

 まずは町人貴族、9曲の組曲からなり、配置は下手に弦楽器、上手に管楽器、打楽器といった並びです。コンサートマスターの矢部達哉氏始め、弦楽器、打楽器の技が光ります。新年のきめ細やかなお披露目プログラムで、苦手なR.シュトラウスも楽しめました。

 後半は人魚姫。第1楽章、矢部氏のヴァイオリンソロ始め、派手な色彩です、舞踊風の第2楽章、救済を意味するヴ ァイオリンの弱音と王子の力強さの対比、都響の下品にならない派手な一面が楽しめました。

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