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クラシック音楽、ラグビー、それから・・・

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クラシック音楽のコンサートやCDの感想、ラグビーその他スポーツ観戦記録、夏目漱石のことなど思ったことを徒然なるままに。
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アジアオーケストラ ウィーク 2017 関西フィル

2017/10/07 22:23
アジアオーケストラ ウィーク 2017 関西フィル
2017年10月7日 東京オペラシティ 16時
オーギュスタン・デュメイ(指揮、ヴァイオリン) 関西フィルハーモニー管弦楽団
ショーソン:詩曲作品25
ラヴェル:ツィガーヌ
マスネ:タイスの瞑想曲
ビゼー:交響曲第1番ハ長調

 最近いろいろややこしいことが多く、曲目もろくに見てませんでした。会場でプログラムを見ると、前半はデュメイの独奏会ではありませんか。まあいいやとうことで。
前半3曲ではツィガーヌのリズム感と抑制されたバランスが光りました。ショーソンやマスネも甘すぎない洗練されたスイーツでした。

 後半のビゼー、第1楽章の躍動感(残念ながら楽章間に一人拍手)、第2楽章は誠実なオーボエの独奏、第4楽章の再びの躍動。デュメイの指揮ぶり様になっています。ピアノや弦、管楽器出身の指揮者は動作が上半身だけで不自然ですが、そうではありません。
コンサートマスターは岩谷祐之氏。

 初めて聴くオーケストラです。弦楽器はデュメイに似たややくすんだ音色、でも時に音色の統一感が気になるところも。
 菅打楽器とも過不足ない演奏でした。何回かは聴きたいと思いましたが、何か特徴があればというのが感想です。
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NHK交響楽団メンバーによるストラヴィンスキー「兵士の物語」

2017/10/01 00:42
NHK交響楽団メンバーによるストラヴィンスキー「兵士の物語」
2017年9月30日 ヤマハホール 19時
伊藤亮太郎(ヴァイオリン)西山真二(コントラバス)
伊藤圭(クラリネット)宇賀神広宣(ファゴット)
菊本和明(トランペット)新田幹男(トロンボーン)
竹島悟史(パーカッション)
桂 米團治(語り)

グリエール(F.プロト編):バイオリンとコントラバスのための組曲
ラヴェル(竹島悟史編):マ・メール・ロア
ストラヴィンスキー:兵士の物語


 家を出る前に家庭内でトラブルあり、新橋駅を降りて迷ってしまいました。
 まずはグリエール、伊藤さん、N響では少し委縮してますが今日は厚い音の自分の個性をだしていました。
次いでマ・メール・ロアですが、無味乾燥、まあこんなもんでしょう。

後半は高座が舞台前面にあり、桂米團治が座り一人三役で語りますが米團治自身が翻案した台本を用いたものです。上方落語本来の品のいい語り口で三役を演じますが、解りやすい台本です、米團治のあざとくなく自然な体位振る舞いがこの曲に光を与えます。淡々としたN響メンバーの演奏も見事でした。

 幸せはひとつでいい、心に響きました。
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第46回サントリー音楽賞受賞記念コンサート

2017/09/19 00:18
第46回サントリー音楽賞受賞記念コンサート
2017年9月18日 サントリーホール 18時00分 
広上淳一(指揮) 京都市交響楽団
中山航介、宅間斉、福山直子、大竹秀晃、高橋篤史(打楽器)
武満徹: フロム・ミー・フローズ・ホワット・ユー・コール・タイム
    ―5人の打楽器奏者とオーケストラのための―
ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調作品27


 都内以外のオーケストラでは最高と評判の京響、観客の入りも9割くらいで、どこかで見たようなお仲間も。私にとっては1971年?だかの神戸国際会館での渡邉暁雄指揮の第9以来です。

 最初は苦手の武満作品。しかしこれは理解でき共感できたつもりです。チベットを背景にマンダラの中心に座す5仏が発する色と同じ青、赤、黄、緑、白の五色を着た打楽器奏者が奏でます。もちろんオーケストラも。微風/独奏者たちの登場、予感、高原、環状の地平線、風が吹く、予感、蜃気楼、ひるがえる風の馬、約束の土地、生の歓びと悲しみ、祈り、といった題材が続きます。5人の打楽器奏者の演奏が精妙で見事でした。くっきりとした武満演奏で私も満足できました。

 後半はこれも苦手のラフマニノフ。第1,2楽章は気負いもあってか広上、京響もやや空回りの感はありましたが、べとつかない抒情の第3楽章、パワフルな盛り上がりの第4楽章は見事でした。広上のタクトも飛んでしまい、何回ジャンプしたか。

 京響は弦楽器は品のいい音色を奏でる反面、統一感がない場面もありました。管楽器ではクラリネットがお見事。でも何といってもオーケストラ全体の活気が最高です。東響、日フィルよりは実力上位と思いました。コンサートマスターはゲストの会田莉凡氏。
 アンコールの前に広上のスピーチの一部要約、「このようにお客さんと音楽の歓びが共有できる平和が長く続くように。」、が心に残りました。
 アンコールはチャイコフスキーの組曲第4番から第3曲「祈り」でした。
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東京都交響楽団第840回定期演奏会Bシリーズ

2017/09/12 00:39
東京都交響楽団第840回定期演奏会Bシリーズ
2017年9月11日 サントリーホール 19時00分 
大野和士(指揮) 東京都交響楽団
林正子(ソプラノ)
吉田浩之(テノール)
ディートリヒ・ヘンシェル(バリトン)
スウェーデン放送合唱団
ペーター・ダイクストラ(合唱指揮)
渡邊孝(ピアノフォルテ、通奏低音)
ハイドン:オラトリオ《天地創造》Hob.XX1・2

 そういえばダイクストラというニューヨーク・メッツの選手がいたな、久々のサントリーホール、いいなとそんなことを思いつつ溜池山王へ。

 大野自身が都響のホームページで語っているように、第1部第2曲ハ長調の和音が光の出現を描写、なるほど眼が覚めました。ダフニスとクロエのような絵画的な光でなく、天から降り注ぐ光です。
第1部と2部は神による天地創造、第3部は楽園のアダムとエヴァを描いています。解りやすい内容で字幕に助けられました。
 
 大野とハイドンというと相性が合わないかなと思っていましたが、大変な誤解でした。さめた眼を持ちつつ絶妙なバランスでの情感の移入です。都響の精密な演奏、明るい弦楽器、魅力的な柳原氏のフルートなど。
独唱は林正子の輝かしいが抑制のきいたソプラノ、前半でやや微笑みながら糖分が入りすぎない甘い声の吉田浩之、品のいいバリトンのディートリヒ・ヘンシェル、

 そして今回は力強い合唱のスウェーデン放送合唱団とペーター・ダイクストラ。やはり只者ではありません。
という訳で輝かしいが抑制のきいた最近まれに見る素晴らしい演奏でした。同時にハイドンの偉大さを再認識するとともに、オーケストラ、独唱、合唱の組み合わせがのちのマーラーにつながったのかと思った次第です。

 コンサートマスターは矢部達也氏。

 ソロ?カーテンコール1回。

 第31曲のウリエルの歌詞「持つべき以上のものを望んだり、知るべき以上を知ろうとする、誤った妄想に駆られない・・。」身にしみました。
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ヴェルディ:オペラ「オテロ」演奏会形式

2017/09/09 11:32
ヴェルディ:オペラ「オテロ」演奏会形式
2017年9月8日 オーチャードホール 19時
アンドレア・バッティストーニ(指揮)東京フィルハーモニー交響楽団
オテロ:フランチェスコ・アニーレ
デズデーモナ:エレーナ・モシュク
イアーゴ:イヴァン・インヴェラルディ
ロドヴィーコ:ジョン・ハオ
カッシオ:高橋達也
エミーリア:清水華澄
ロデリーゴ:与儀巧
モンターノ:斉木健詩
伝令:タン ジュンポ
新国立歌劇場合唱団(合唱指揮:冨平恭平)
児童合唱:世田谷ジュニア合唱団(合唱指揮:掛江みどり)
演出:アンドレア・バッティストーニ


 コンサートの日程が決まらないうちに発表され、大いに期待していました。客席にもTVで見たような方が。
 
 バッティストーニ指揮東フィルの交響詩「イアーゴ」のような演奏でした。冒頭から客席を振り返らず激しく指揮を始め、聴衆を引き込みます。どの場面でも無駄なく、登場人物の心理描写、環境等を細かく表現してゆきます。抒情性、劇性も見事で、東フィルも統一感のある演奏です。気合が入っており、オペラ的演奏でお見事でした。
 歌手陣はイアーゴのイヴァン・インヴェラルディが光りました。表現力があり冷静な悪役ぶり血の凍る思いでした。オテロのフランチェスコ・アニーレは残念ながら声に張りがなく、オーケストラにしばしば声をかき消されていました。それゆえに弱いオテロを表現するためかと思った次第です。デズデモーナのエレーナ・モシュクは透明感のある美声ともいえますが、平板な感じを受けました。
 新国立歌劇場合唱団の合唱もオペラらしく、今更言うまでもありませんが、板についているなと。

 最後にバッティストーニ演出、残念ながら特徴がなく、あえて言えば最終盤で指揮台上で倒れているオテロに、イアーゴが客席から現れ指揮台に足をかけ、勝利宣言、といったところです。

 濃密で聴きごたえのあるコンサートでした。
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東京都交響楽団第838回定期演奏会Aシリーズ

2017/09/05 00:05
東京都交響楽団第838回定期演奏会Aシリーズ
2017年9月4日 東京文化会館 19時00分 
大野和士(指揮) 東京都交響楽団
ハオチェン・チャン(ピアノ)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調作品30
ラフマニノフ:交響曲第3番イ短調作品44

 まるで懐かしい作曲家の肖像シリーズのようなプログラムです。私にとってR.シュトラウスと並ぶ苦手な作曲家のラフマニノフ。
 
 まずはピアノ協奏曲第3番。ハオチェン・チャンは特に美音というわけであもなく、派手な技巧を見せるわけでもなく可もなく不可もなくといったところです。

 後半は難解な、というかつかみどころのない交響曲第3番です。それをそのまま加工せず、どうだとばかりの大野の指揮です。やはり発見がありました。前半の濃厚なラフマニノフ節と正反対の分裂質的なラフマニノフが浮かび上がりました。いろんな曲想が出ますが長続きしません、次から次へと顔が変わります。なるほど。
いつものように魅力的な管楽器、今日はややくすんだ色の弦。
コンサートマスターは山本友重氏。

 まずは満足の9月シーズンスタートです。
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もう一度日本のオーケストラで聴きたい指揮者

2017/07/23 10:33
 前項で書いた都響の首席客演指揮者フルシャは12月16日のコンサートで、最後となります。何を考えているのか解らない作曲家マルティヌー、そして遠い存在だったスークの演奏を日本に残してくれました。
 その他新日本フィルの何と表現していいかわからない地位のメッツマッハーは、ツィンマーマンを身近なものにし、ハーディングの演奏にはワクワクしました。
 東フィルのエッティンガーの正統派のワーグナーやベートーヴェン、東響の刺激的なウルバンスキ。

 ウルバンスキやハーディングは彼の地のオーケストラと来日していますが、是非フルシャ、メッツマッハー、エッティンガーなど日本のオーケストラを振りに来てほしいものです。
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東京都交響楽団第837回定期演奏会Cシリーズ

2017/07/22 20:25
東京都交響楽団第837回定期演奏会Cシリーズ
  2017年7月22日(土) 14時東京芸術劇場
  ヤコブ・フルシャ(指揮)東京都交響楽団
  新国立劇場合唱団(合唱指揮:冨平恭平)
  
  ブラームス:交響曲第3番ヘ長調作品90
  スーク:交響詩《人生の実り》作品34

 
歯のかぶせは抜ける、ワインの瓶をゴミへ出そうとしたらふくろが破れ破損、あと1年数か月で定年だがその後が定まらない、主治医が病気入院で当分の間休診、PCが立ち上がらない、などなど厄介なことばかり、これで自分の人生も・・・。と思いながら芸術劇場へ。
 まずはブラームス3番、渋いいい演奏でした。自然な旋律の運び、都響の弦もフルシャだと渋くなります。そして思いのほかの第4楽章の力強さ。ブラームスや自分より若いフルシャから力強く生きよとのメッセージの様でした。
 
 後半はスーク。開演前のプレトークで、「プラハ音楽院に合格し帰りに古楽譜屋へ入って買ったのがこの曲だ。言葉では表せない不思議な魅力がある・・。」云々のことを話していました。スークは師匠のドヴォルザークや妻を亡くし、落ち込んでいましたが、アスラエル交響曲や夏の物語を経て今日の《人生の実り》へ。6つの部分に分かれますが、特に聴き方は自由。フルシャの言う通り不思議な魅力の曲です。特別印象に残る旋律もなく、パンタや女声合唱も加わりますがド派手に盛り上がる訳でありません。しかしいわゆる第5部終盤でオーボエに続く弦楽器の旋律、何という優しさでしょうか。表面的でなく人の心をさりげなく包むこの優しさ。
 
 スークが総譜に書いたソヴァの詩「実り、すべてが熟し、ああ、その日の終わりに甘美な夜が訪れる!」。私はマーラーの大地の歌の告別、静かなおのれの心が最期を待ち受けるそして「Ewig、ewig」と同じと解釈しました。
 
 コンサートマスターは矢部達哉氏。木管や金管のソロ、ティンパニいつもながら魅力的でした。

 ミンコフスキ、インバル、フルシャと、素晴らしい7月の都響でした。

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都響スペシャル

2017/07/18 00:37
都響スペシャル
2017年7月17日(祝) 14時 東京芸術劇場
エリアフ・インバル(指揮)東京都交響楽団
アンナ・ラーション(コントラルト)
ダニエル・キルヒ(テノール)

マーラー:交響詩《葬礼》
マーラー:大地の歌

 葬礼は元々交響曲第2番《復活》の第1楽章にあたるもの。冒頭から違います。今回?のマーラーシリーズでは凝縮から爆発といった趣きですが、今回は最初から気合の入ったそして知性を失わない感情の開放があります。この曲で終了、と言われても満足でした。

 後半の大地の歌、身に染みました。たまたま文化会館でのミンコフスキのコンサートの後、公園改札前にい
たら颯爽とした20代後半から30代前半の楽員が帰宅の途へ。その瞬間1980年代ウィーン国立歌劇場来日時にハインリッヒ・ホルライザーに同じ場所で遭遇したことを思い出いました。
 自分もあのころは彼らみたいに若かったのだと、だのに後1年数か月で定年です。どこかへ再就職する手立てすらありません。そんな複雑な思いもありコンサート後半へ。

 生は冥く、死も冥い、そんな一節が心に染みます。ダニエル・キルヒもう少し声量がないと、など思いつつ。次いでアンナ・ラーションの登場です。決して美声ではありませんが深々とした声、我に適した安息の場へ。そして青春や美と活気に満ちた若者たち。その次は酒を飲んで何で悪いんや、終曲は永遠の安息の場を求めます。
インバルはその詩と共感し、妙な細工はしません。そして今回は渋いやや鋭敏な都響の弦、それから管楽器群、とりわけフルートの柳原氏、オーボエ広田氏の諦観の満ちた音色、ここぞと高橋氏のトランペット、有馬氏のホルンは今回は安定していました。
 コンサートマスターは四方恭子氏。

 自分の人生の一節と重なってしまいました。たまたまSSラインの接続が良く、終演後1時間程度で自宅へ。そこで待っていたのは冥い生でした。
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新日本フィルハーモニー交響楽団第576回定期演奏会

2017/07/15 13:53
新日本フィルハーモニー交響楽団第576回定期演奏会
トパーズ〈トリフォニーシリーズ〉
2017年7月14日(金)19時 トリフォニーホール
秋山和慶(指揮)新日本フィルハーモニー交響楽団
パスカル・ロジェ(ピアノ)

イベール:寄港地
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番作品103「エジプト風」
ショーソン:交響曲変ロ長調作品20


 まずはイベールから。予想通りの解りやすい演奏です。新日本フィルも手慣れたもので軽やかないい音を出していました。
 
 次いではパスカル・ロジェ登場。なるほどこれが本家フランス風か。第1楽章から繊細で輪郭のぼやけたフランスの音。新日本フィルも好サポートです。

 最後は今までつかみどころのなかったショーソン。フランクやワーグナーたちの顔がフェイドアウトします。表題を突ければ、迷いの交響曲。秋山の解りやすい演奏で、繊細な弦や管楽器も好調でした。
 コンサートマスターは西江辰郎氏。

 秋山和慶氏、私が1971年にクラシック音楽を聴き始めてからずっと現役でいるおそらく唯一の日本人指揮者です。髪の毛の量、白髪も変わりません。安定した演奏、何でもない日常の維持、驚きです。

 今日はパスカル・ロジェ演奏にも関わらず客席は6−7割の入り。私の席も本来は定期会員席でしょう。確かに次シーズンのプログラムを見ても食指が伸びるのは、ヘンツェの7番のみ。ついこの間まで、メッツマッハーやハーディングが指揮をしていたのに。チケット発売日など取れるかどうかドキドキでした。
次シーズンのプログラム、この指揮者は聴きたくないというものはありませんが、ワクワク感がなくシュテンツのヘンツェ以外は魅力ありません。
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東京都交響楽団第835回定期演奏会Bシリーズ

2017/07/11 07:14
東京都交響楽団第835回定期演奏会Bシリーズ
2017年7月10日 東京文化会館 19時00分 
マルク・ミンコフスキ(指揮) 東京都交響楽団
ハイドン:交響曲第102番変ロ長調Hob.T:102
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調WAB103《ワーグナー》(ノヴァーク:1873年初稿版)


 仕事では難題を抱え大混乱。しかし活気あふれるハイドンから、頭の中が整いました。鈍くなりやすい曲想から明るく鋭いハイドンが出現しました。ビルの陰からかつらを取ったハイドンが現れた趣きです。

 次いではブルックナー。これも霧の中から立ち上がる訳でなく、各パートが音符ををそのまま見せてくれるような演奏でした。そういう訳でいわゆる宗教性や、大伽藍、神秘性などとは正反対の演奏です。4番以降の原型となる力強い、しかしワーグナーに影響された3番の性格が明らかになりました。
 いろんな事情があり、少し人生観が変わったコンサートでした。

 都響は鋭い音色の弦、魅力的な管楽器打楽器群、特に底光りのする音色のトランペットの高橋氏、柔らかい夢見るような音色のホルンの西條氏見事でした。
 コンサートマスターは矢部達哉氏。
 ソロカーテンコール1回。
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東京都交響楽団第835回定期演奏会Bシリーズ

2017/07/02 02:32
東京都交響楽団第835回定期演奏会Bシリーズ
2017年6月30日 東京オペラシティ 19時00分 
大野和士 (指揮) 東京都交響楽団
アルディッティ弦楽四重奏団
ブリテン:歌劇「ピーター・クライムズ」より「パッサカリア」作品33b
細川俊夫:弦楽四重奏とオーケストラのためのフルス(河)
     −私はあなたに流れ込む河になる-(2014)(日本初演)
スクリャービン:交響曲第3番《神聖な詞》作品43


 何とも晦渋な曲ばかりになってしまいました。
 ブリテンのこの曲の行き場のない状況を暗い渋い音色で表現します。

 次いでは細川俊夫です。作曲者自身の解説によると、道教の気の流れの変化が世界を形づくると。その流れの重なりが寒暖、高低などを作り、宇宙を作ると。作曲者は音楽を気の河ととらえる。弦楽四重奏が人、オーケストラは自然、宇宙ととらえる。解りやすい構成で気合のこもったカルテットと、自然や宇宙をのオーケストラの音の融合が見事でした。大野の解りやすい指揮と静謐なオーケストラ。

 後半のスクリャービン、やはり難解な曲でした。プログラムによると、ニーチェの影響もあり、この曲は伝説や神秘から自由になり、汎神主義を通過し自由と宇宙の合一を確認する精神の形成する・・、というもの。題名や題材からしてドロドロした演奏を予想していましたが、何ともいえない肩の力の抜けた演奏でした。精神の自由の表れでしょうか。レント、闘争、官能の悦び、神聖な遊戯といった各楽章の表題を深く読み切った結果なのでしょうか。大野のことですから一筋縄では行きません。
オーケストラはやや暗めの弦の色、そして相変わらずの管楽器や打楽器のソロの魅力。何といっても底光りのする金管群。
 コンサートマスターは山本友重氏。
 席にもよると思いますが、都響の各パートの音がオペラシティではうまくブレンドされません。
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東京都交響楽団第プロムナードコンサートNo.373

2017/06/26 00:07
東京都交響楽団第プロムナードコンサートNo.373
2017年6月25日 東京オペラシティ 19時00分 
大野和士 (指揮) 東京都交響楽団
シュテファン・ドール(ホルン)
ゲーゼ:交響曲第4番変ロ長調作品20
R.シュトラウス:ホルン協奏曲第1番変ホ長調作品11
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲《展覧会の絵》


 日本とデンマーク国交150年とのことで、生誕200年のゲーゼの交響曲から。誠実な心のこもった演奏でした。曲は民族色を抑え、小型メンデルスゾーン、シューマンといったところです。しかし後のニールセンに繋がったことは間違いないでしょう。

 次いでのホルン協奏曲BPOの首席、言うまでもありません。ラクラクと奏します。力強い
演奏で都響も引っ張られます。アンコールはメシアンの峡谷から星たちへより第6曲《恒星の呼び声》です。人間技と思えません。

 後半はこのコンビにピッタリの曲です。やはり最初からトランペットが堂々と、気負いなく歌います。管楽器や打楽器の各パートの名技、特に金管の底光りするような音と力強さ、重厚で華やかな弦楽器。賑々しくない上野の(今日は初台ですが)国立博物館や西洋美術館の常設展(派手な宣伝はしないが充実した内容です)を見ている趣の演奏でした。
 コンサートマスターは矢部達哉氏。
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山形交響楽団さくらんぼコンサート2017東京公演

2017/06/23 01:46
山形交響楽団さくらんぼコンサート2017東京公演
2017年6月22日 東京オペラシティ 19時00分 
飯森範親 (指揮) 山形交響楽団
横山幸雄(ピアノ)
サリエリ:歌劇「ファルスタッフ」序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73《皇帝》
モーツアルト:交響曲第40番ト短調K.550


 前回はいい印象のなかったこのコンビ。今回見極めようと。飯森のプレトークでナチュラルホルンを使うと。
サリエリ、全曲を聞いてヴェルディと比較したいなと。次いでベートーヴェン、ひと月の間に2回も皇帝を聴けるとは、ナチュラルホルン始め山形交響楽団の古雅な音色と横山のオーソドックスで力強い演奏でした。

 最後の40番、これも古雅な音色が生きていました。プレトークで飯森が「都会のようにアクセクしない山形の良さ云々」と言っていましたが、貴重に熟成された演奏でした。

 アンコールはモーツアルト交響曲第31番「パリ」より第3楽章
 来年も。
 
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コンチェルト・イタリアーノ スペシャルアンサンブル

2017/06/08 23:29
コンチェルト・イタリアーノ スペシャルアンサンブル
2017年6月8日 ヤマハホール 19時
リナルド・アレッサンドリーニ(チェンバロ)
モニカ・ピッチニーニ(ソプラノ)
アンナ・シンボリ(ソプラノ)
ウーゴ・ディ・ジョヴァンニ(テオルボ)
クレイグ・マルキテッリ(テオルボ)

モンテヴェルディ:優しい心と恋の炎 あの高慢なまなざし、
         苦しみが甘美の者なら ああ、お前は何と愛らしいのか
カプスベルガー:ラルペッジャータ、パッサカリア
モンテヴェルディ:それは本当なのか、私はとても愛らしい羊飼いの少女
モンテヴェルディ:甘美な光で おお、燃えさかる炎
フレスコバルディ:パッサカリアによる100のパルティータ
モンテヴェルディ:恋文 ああ、恋人はどこに
         おお、私は傷つき倒れる 西風(春の風)が戻り


 古楽シリーズ、新橋で下車し初めてのヤマハホールへ。落ち着いたいいホールです。そして銀座。心が安らぎます。
 
 私には古楽は他流試合なので、ほかの演奏との比較はできません。モンテヴェルディの詩の内容は失恋ものですが、こうも淡々と歌われると過去の傷が蘇るより癒されます。輪郭のはっきりした美しい音色の二人です。
そして初めてみるテオルボです。へー、という感じです。心の隅に残る演奏でした。リナルド・アレッサンドリーニのチェンバロも堅実です。

 心が洗われるい演奏会でした。苦しくても裏切らないのは音楽だと改めて思いました。 



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タリス・スコラーズ

2017/06/07 01:05
タリス・スコラーズ
2017年6月5日 東京オペラシティ 19時
ピーター・フィリップス(指揮)タリス・スコラーズ
トマス・タリス:ミサ曲「おさな子われらに生まれ」
ウィリアム・バード:めでたし、真実なる御体
          義人らの魂は
          聖所にて至高なる主を賛美もて祝え
グレゴリオ・アレグリ:ミゼレーレ
クラウディオ・モンテヴェルディ:無伴奏による4声のミサ曲(1650)
ジョバンニ・ピエロルイジ・ダ・パレストリーナ:しもべらよ、主をあたえよ


 いつもとは違う他流試合。通であるという雰囲気醸し出す人もいれば、意外と開演前のステージ写真を撮ったり、曲の合間にゴソゴソ。

 素晴らしい空間でした。特にグレゴリオ・アレグリのミゼレーレ。ステージと二階席左奥と1階に、壁関右手の歌手たち。信じられない響き。世俗の雑事や人間関係が吹っ飛んでしまいます。
 
 他の曲のポリフォニーも明快です。人里離れた非人情の世界。いつまでもこの空間にいたいところですが、仕事の影が頭のなかにちらり。
 アンコールはモンテヴェルディのカンターテ・ドミノ、ロッティの十字架にかけられて(10声)でした。
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東京都交響楽団第832回定期演奏会Cシリーズ

2017/05/22 00:25
東京都交響楽団第832回定期演奏会Cシリーズ
2017年5月21日 東京芸術劇場 14時00分 
マーティン・ブラビンズ (指揮) 東京都交響楽団
三浦文彰(ヴァイオリン)
半田美和子(ソプラノ)
女声合唱:新国立劇場合唱団
合唱指揮:冨平恭平
エルガー:ヴァイオリン協奏曲ロ短調作品61
R.V.W.:南極交響曲(交響曲第7番)

 2回連続のオールイギリス音楽、それも悪くても8割の入り。驚きました。もう一つは前回と違いコントラバスがステージの下手に。
 
 まずはエルガー。憧れの想いの女性のアリス・シュツワート=ワートリーへのあこがれに満ちた幸せな曲です。50前後のオジサンの想いを三浦が表現できるのかとの不安がありましたが、(そもそも)初録音は16歳のメニューインでした。煌びやかでもなく、強大音ではない三浦が落ち着いた音色と着実な演奏で表現しました。ブラビンズや都響もやや暗い音色でサポートします。エルガーの想いを表出した見事な演奏でした。

 後半は南極交響曲です。もちろん犬が関係しているわけではありません。スコット隊の希望と無念を表現しています。ブラビンズは冒頭から、まさに共感に満ちた指揮をします。未知の地へ行く不安と驚き、絶望。苦しい気持ちの処理。一音一音を大切にブラビンズは指揮します。都響もやや暗い渋い音色で演奏して行きます。解りやすい演奏でした。弦の統一感、魅力的なソロ。コンサートマスターは矢部達哉氏。
半田氏はオルガン横からの独唱、合唱団と共にいい演奏です。

 気持ちのいい午後になりました。

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METライブビューイング2016-17「エフゲニー・オネーギン」

2017/05/20 20:03
METライブビューイング2016-17
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」(2017年4月22日現地上演)
2017年5月20日  MOVIXさいたま

エフゲニー・オネーギン:ペーター・マッテイ(バリトン)
タチヤーナ:アンナ・ネトレプコ(ソプラノ)
レンスキー:アレクセイ・ドルゴフ(テノール)
オリガ:エレーナ・マクシモア(メゾソプラノ)

ロビン・ティチアーティ(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団
メトロポリタン歌劇場合唱団
メトロポリタン歌劇場バレエ団
演出:デボラ・ワーナー
解説:R.フレミング

 演出は前回と同じ。でも「エフゲニー・オネーギン」がオペラ史上の傑作であること、第3幕のオネーギンんとタチヤーナの別れの場面、プーシキンの原作の奥深さを改めました。

 会し過去を悔やみ新たな出発を提案するが、タチヤーナは愛を表現するものの、「結婚している。」とお断り。しかしそうでしょうか。
 その前にお互い名前を他人から聞いた瞬間、休止の時間がわずかに現れます。そして「幸せはすぐそばにあったのに。」と後悔します。「結婚している。」というのは自分への言い訳のようです。

 ネトレプコの力強い歌唱と演技力は相変わらず、ペーター・マッテイのビロードような声、一本気なレンスキーのアレクセイ・ドルゴフ、好演でした。

 指揮のロビン・ティチアーティ、可もなし不可もなしといったところです。オーケストラもいつものように安定。
ネトレプコ相手では解説はR.フレミングクラスしか太刀打ちできないでしょう。軽妙で気の利いた質問、進行は相変わらずです。
それにしてもバレエ見事です。
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東京フィルハーモニー交響楽団第109回東京オペラシティ定期シリーズ

2017/05/20 09:39
東京フィルハーモニー交響楽団第109回東京オペラシティ定期シリーズ
2017年5月19日 東京オペラシティ 19時00分 
アンドレア・バッティストーニ (指揮) 東京フィルハーモニー交響楽団
ヴェルディ:歌劇「オテロ」第3幕より舞曲
ザンドナーイ:歌劇「ロメオとジュリエット」より舞曲
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」


 最初のヴェルディは9月の「オテロ」の前哨戦でしょう。アレアレ、という間に終わってしましました。次いでのザンドナーイ、初めて聴く曲ですが、後半になりバッティストーニの劇性が発揮されました。

 そして春の祭典。期待大だったので、ガッカリでした。プログラムのバッティストーニの寄稿を要約すると「無数の組み合わせの歌手から歌手へ素材が渡される」と。その通りの演奏でしたが、この曲のワクワクするリズム感がなく、鋭敏な感覚も鈍っています。残念ながら東フィルも弦、管ともとてもバッティストーニの思惑を表現できません。
 短いプログラムのためかアンコールに外山雄三の「管弦楽のためのラプソディー」より「八木節」。熱気に満ちた演奏でしたが、最初の拍子木で観客から笑いが・・。驚きました。
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東京都交響楽団第831回定期演奏会Bシリーズ

2017/05/17 02:15
東京都交響楽団第831回定期演奏会Bシリーズ
2017年5月16日 東京オペラシティ 19時00分 
マーティン・ブラビンズ (指揮) 東京都交響楽団
スティーブン・オズボーン(ピアノ)
バターワース:青柳の堤
ティペット:ピアノ協奏曲(1955)日本初演
R.V.W.:ロンドン(交響曲第2番)(1920年版)


 会社から出ようかと思ったら、アホな電話、まあ現場をわかっていない机上の空論を述べる、アホな人からの指令を伝える電話。現状も法律も解っていない、かき乱すだけ。何のとりえもない人が現場を指示しようとする。彼らの役目は判を押すだけと解っていないのだろうか。
そんな気分の中オペラシティへ。

 実演では初めてのバターワース。ややくすんだ弦の音色と、広田氏のオーボエが最高です。こんないい世界に浸れたらと。この一曲でアホな人たちのことを忘れました。

 ついでをのピアノ協奏曲、何と日本初演です。いつもより機嫌のいいティペットといったところでしょうか。オズボーンも舞い上がったようなティペットをうまく表現していました。第2楽章での木管の対話ホレボレしました。

 後半はR.V.W.。第1楽章は私たちが思い浮かべるやや暗いながら活気あるロンドン。第2楽章の叙情性、特に客演の名フィル石橋氏のヴィオラの見事なこと。第3,、第4楽章の品お言い盛り上がり、好調な各パートを生かした。マーティン・ブラビンズの品のいい指揮と演奏でした。
コンサートマスターは山本友恵氏。
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