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クラシック音楽、ラグビー、それから・・・

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クラシック音楽、ラグビー、それから・・・
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クラシック音楽のコンサートやCDの感想、ラグビーその他スポーツ観戦記録、夏目漱石のことなど思ったことを徒然なるままに。
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もう一度日本のオーケストラで聴きたい指揮者

2017/07/23 10:33
 前項で書いた都響の首席客演指揮者フルシャは12月16日のコンサートで、最後となります。何を考えているのか解らない作曲家マルティヌー、そして遠い存在だったスークの演奏を日本に残してくれました。
 その他新日本フィルの何と表現していいかわからない地位のメッツマッハーは、ツィンマーマンを身近なものにし、ハーディングの演奏にはワクワクしました。
 東フィルのエッティンガーの正統派のワーグナーやベートーヴェン、東響の刺激的なウルバンスキ。

 ウルバンスキやハーディングは彼の地のオーケストラと来日していますが、是非フルシャ、メッツマッハー、エッティンガーなど日本のオーケストラを振りに来てほしいものです。
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東京都交響楽団第837回定期演奏会Cシリーズ

2017/07/22 20:25
東京都交響楽団第837回定期演奏会Cシリーズ
  2017年7月22日(土) 14時東京芸術劇場
  ヤコブ・フルシャ(指揮)東京都交響楽団
  新国立劇場合唱団(合唱指揮:冨平恭平)
  
  ブラームス:交響曲第3番ヘ長調作品90
  スーク:交響詩《人生の実り》作品34

 
歯のかぶせは抜ける、ワインの瓶をゴミへ出そうとしたらふくろが破れ破損、あと1年数か月で定年だがその後が定まらない、主治医が病気入院で当分の間休診、PCが立ち上がらない、などなど厄介なことばかり、これで自分の人生も・・・。と思いながら芸術劇場へ。
 まずはブラームス3番、渋いいい演奏でした。自然な旋律の運び、都響の弦もフルシャだと渋くなります。そして思いのほかの第4楽章の力強さ。ブラームスや自分より若いフルシャから力強く生きよとのメッセージの様でした。
 
 後半はスーク。開演前のプレトークで、「プラハ音楽院に合格し帰りに古楽譜屋へ入って買ったのがこの曲だ。言葉では表せない不思議な魅力がある・・。」云々のことを話していました。スークは師匠のドヴォルザークや妻を亡くし、落ち込んでいましたが、アスラエル交響曲や夏の物語を経て今日の《人生の実り》へ。6つの部分に分かれますが、特に聴き方は自由。フルシャの言う通り不思議な魅力の曲です。特別印象に残る旋律もなく、パンタや女声合唱も加わりますがド派手に盛り上がる訳でありません。しかしいわゆる第5部終盤でオーボエに続く弦楽器の旋律、何という優しさでしょうか。表面的でなく人の心をさりげなく包むこの優しさ。
 
 スークが総譜に書いたソヴァの詩「実り、すべてが熟し、ああ、その日の終わりに甘美な夜が訪れる!」。私はマーラーの大地の歌の告別、静かなおのれの心が最期を待ち受けるそして「Ewig、ewig」と同じと解釈しました。
 
 コンサートマスターは矢部達哉氏。木管や金管のソロ、ティンパニいつもながら魅力的でした。

 ミンコフスキ、インバル、フルシャと、素晴らしい7月の都響でした。

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都響スペシャル

2017/07/18 00:37
都響スペシャル
2017年7月17日(祝) 14時 東京芸術劇場
エリアフ・インバル(指揮)東京都交響楽団
アンナ・ラーション(コントラルト)
ダニエル・キルヒ(テノール)

マーラー:交響詩《葬礼》
マーラー:大地の歌

 葬礼は元々交響曲第2番《復活》の第1楽章にあたるもの。冒頭から違います。今回?のマーラーシリーズでは凝縮から爆発といった趣きですが、今回は最初から気合の入ったそして知性を失わない感情の開放があります。この曲で終了、と言われても満足でした。

 後半の大地の歌、身に染みました。たまたま文化会館でのミンコフスキのコンサートの後、公園改札前にい
たら颯爽とした20代後半から30代前半の楽員が帰宅の途へ。その瞬間1980年代ウィーン国立歌劇場来日時にハインリッヒ・ホルライザーに同じ場所で遭遇したことを思い出いました。
 自分もあのころは彼らみたいに若かったのだと、だのに後1年数か月で定年です。どこかへ再就職する手立てすらありません。そんな複雑な思いもありコンサート後半へ。

 生は冥く、死も冥い、そんな一節が心に染みます。ダニエル・キルヒもう少し声量がないと、など思いつつ。次いでアンナ・ラーションの登場です。決して美声ではありませんが深々とした声、我に適した安息の場へ。そして青春や美と活気に満ちた若者たち。その次は酒を飲んで何で悪いんや、終曲は永遠の安息の場を求めます。
インバルはその詩と共感し、妙な細工はしません。そして今回は渋いやや鋭敏な都響の弦、それから管楽器群、とりわけフルートの柳原氏、オーボエ広田氏の諦観の満ちた音色、ここぞと高橋氏のトランペット、有馬氏のホルンは今回は安定していました。
 コンサートマスターは四方恭子氏。

 自分の人生の一節と重なってしまいました。たまたまSSラインの接続が良く、終演後1時間程度で自宅へ。そこで待っていたのは冥い生でした。
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新日本フィルハーモニー交響楽団第576回定期演奏会

2017/07/15 13:53
新日本フィルハーモニー交響楽団第576回定期演奏会
トパーズ〈トリフォニーシリーズ〉
2017年7月14日(金)19時 トリフォニーホール
秋山和慶(指揮)新日本フィルハーモニー交響楽団
パスカル・ロジェ(ピアノ)

イベール:寄港地
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番作品103「エジプト風」
ショーソン:交響曲変ロ長調作品20


 まずはイベールから。予想通りの解りやすい演奏です。新日本フィルも手慣れたもので軽やかないい音を出していました。
 
 次いではパスカル・ロジェ登場。なるほどこれが本家フランス風か。第1楽章から繊細で輪郭のぼやけたフランスの音。新日本フィルも好サポートです。

 最後は今までつかみどころのなかったショーソン。フランクやワーグナーたちの顔がフェイドアウトします。表題を突ければ、迷いの交響曲。秋山の解りやすい演奏で、繊細な弦や管楽器も好調でした。
 コンサートマスターは西江辰郎氏。

 秋山和慶氏、私が1971年にクラシック音楽を聴き始めてからずっと現役でいるおそらく唯一の日本人指揮者です。髪の毛の量、白髪も変わりません。安定した演奏、何でもない日常の維持、驚きです。

 今日はパスカル・ロジェ演奏にも関わらず客席は6−7割の入り。私の席も本来は定期会員席でしょう。確かに次シーズンのプログラムを見ても食指が伸びるのは、ヘンツェの7番のみ。ついこの間まで、メッツマッハーやハーディングが指揮をしていたのに。チケット発売日など取れるかどうかドキドキでした。
次シーズンのプログラム、この指揮者は聴きたくないというものはありませんが、ワクワク感がなくシュテンツのヘンツェ以外は魅力ありません。
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東京都交響楽団第835回定期演奏会Bシリーズ

2017/07/11 07:14
東京都交響楽団第835回定期演奏会Bシリーズ
2017年7月10日 東京文化会館 19時00分 
マルク・ミンコフスキ(指揮) 東京都交響楽団
ハイドン:交響曲第102番変ロ長調Hob.T:102
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調WAB103《ワーグナー》(ノヴァーク:1873年初稿版)


 仕事では難題を抱え大混乱。しかし活気あふれるハイドンから、頭の中が整いました。鈍くなりやすい曲想から明るく鋭いハイドンが出現しました。ビルの陰からかつらを取ったハイドンが現れた趣きです。

 次いではブルックナー。これも霧の中から立ち上がる訳でなく、各パートが音符ををそのまま見せてくれるような演奏でした。そういう訳でいわゆる宗教性や、大伽藍、神秘性などとは正反対の演奏です。4番以降の原型となる力強い、しかしワーグナーに影響された3番の性格が明らかになりました。
 いろんな事情があり、少し人生観が変わったコンサートでした。

 都響は鋭い音色の弦、魅力的な管楽器打楽器群、特に底光りのする音色のトランペットの高橋氏、柔らかい夢見るような音色のホルンの西條氏見事でした。
 コンサートマスターは矢部達哉氏。
 ソロカーテンコール1回。
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東京都交響楽団第835回定期演奏会Bシリーズ

2017/07/02 02:32
東京都交響楽団第835回定期演奏会Bシリーズ
2017年6月30日 東京オペラシティ 19時00分 
大野和士 (指揮) 東京都交響楽団
アルディッティ弦楽四重奏団
ブリテン:歌劇「ピーター・クライムズ」より「パッサカリア」作品33b
細川俊夫:弦楽四重奏とオーケストラのためのフルス(河)
     −私はあなたに流れ込む河になる-(2014)(日本初演)
スクリャービン:交響曲第3番《神聖な詞》作品43


 何とも晦渋な曲ばかりになってしまいました。
 ブリテンのこの曲の行き場のない状況を暗い渋い音色で表現します。

 次いでは細川俊夫です。作曲者自身の解説によると、道教の気の流れの変化が世界を形づくると。その流れの重なりが寒暖、高低などを作り、宇宙を作ると。作曲者は音楽を気の河ととらえる。弦楽四重奏が人、オーケストラは自然、宇宙ととらえる。解りやすい構成で気合のこもったカルテットと、自然や宇宙をのオーケストラの音の融合が見事でした。大野の解りやすい指揮と静謐なオーケストラ。

 後半のスクリャービン、やはり難解な曲でした。プログラムによると、ニーチェの影響もあり、この曲は伝説や神秘から自由になり、汎神主義を通過し自由と宇宙の合一を確認する精神の形成する・・、というもの。題名や題材からしてドロドロした演奏を予想していましたが、何ともいえない肩の力の抜けた演奏でした。精神の自由の表れでしょうか。レント、闘争、官能の悦び、神聖な遊戯といった各楽章の表題を深く読み切った結果なのでしょうか。大野のことですから一筋縄では行きません。
オーケストラはやや暗めの弦の色、そして相変わらずの管楽器や打楽器のソロの魅力。何といっても底光りのする金管群。
 コンサートマスターは山本友重氏。
 席にもよると思いますが、都響の各パートの音がオペラシティではうまくブレンドされません。
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東京都交響楽団第プロムナードコンサートNo.373

2017/06/26 00:07
東京都交響楽団第プロムナードコンサートNo.373
2017年6月25日 東京オペラシティ 19時00分 
大野和士 (指揮) 東京都交響楽団
シュテファン・ドール(ホルン)
ゲーゼ:交響曲第4番変ロ長調作品20
R.シュトラウス:ホルン協奏曲第1番変ホ長調作品11
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲《展覧会の絵》


 日本とデンマーク国交150年とのことで、生誕200年のゲーゼの交響曲から。誠実な心のこもった演奏でした。曲は民族色を抑え、小型メンデルスゾーン、シューマンといったところです。しかし後のニールセンに繋がったことは間違いないでしょう。

 次いでのホルン協奏曲BPOの首席、言うまでもありません。ラクラクと奏します。力強い
演奏で都響も引っ張られます。アンコールはメシアンの峡谷から星たちへより第6曲《恒星の呼び声》です。人間技と思えません。

 後半はこのコンビにピッタリの曲です。やはり最初からトランペットが堂々と、気負いなく歌います。管楽器や打楽器の各パートの名技、特に金管の底光りするような音と力強さ、重厚で華やかな弦楽器。賑々しくない上野の(今日は初台ですが)国立博物館や西洋美術館の常設展(派手な宣伝はしないが充実した内容です)を見ている趣の演奏でした。
 コンサートマスターは矢部達哉氏。
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山形交響楽団さくらんぼコンサート2017東京公演

2017/06/23 01:46
山形交響楽団さくらんぼコンサート2017東京公演
2017年6月22日 東京オペラシティ 19時00分 
飯森範親 (指揮) 山形交響楽団
横山幸雄(ピアノ)
サリエリ:歌劇「ファルスタッフ」序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73《皇帝》
モーツアルト:交響曲第40番ト短調K.550


 前回はいい印象のなかったこのコンビ。今回見極めようと。飯森のプレトークでナチュラルホルンを使うと。
サリエリ、全曲を聞いてヴェルディと比較したいなと。次いでベートーヴェン、ひと月の間に2回も皇帝を聴けるとは、ナチュラルホルン始め山形交響楽団の古雅な音色と横山のオーソドックスで力強い演奏でした。

 最後の40番、これも古雅な音色が生きていました。プレトークで飯森が「都会のようにアクセクしない山形の良さ云々」と言っていましたが、貴重に熟成された演奏でした。

 アンコールはモーツアルト交響曲第31番「パリ」より第3楽章
 来年も。
 
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コンチェルト・イタリアーノ スペシャルアンサンブル

2017/06/08 23:29
コンチェルト・イタリアーノ スペシャルアンサンブル
2017年6月8日 ヤマハホール 19時
リナルド・アレッサンドリーニ(チェンバロ)
モニカ・ピッチニーニ(ソプラノ)
アンナ・シンボリ(ソプラノ)
ウーゴ・ディ・ジョヴァンニ(テオルボ)
クレイグ・マルキテッリ(テオルボ)

モンテヴェルディ:優しい心と恋の炎 あの高慢なまなざし、
         苦しみが甘美の者なら ああ、お前は何と愛らしいのか
カプスベルガー:ラルペッジャータ、パッサカリア
モンテヴェルディ:それは本当なのか、私はとても愛らしい羊飼いの少女
モンテヴェルディ:甘美な光で おお、燃えさかる炎
フレスコバルディ:パッサカリアによる100のパルティータ
モンテヴェルディ:恋文 ああ、恋人はどこに
         おお、私は傷つき倒れる 西風(春の風)が戻り


 古楽シリーズ、新橋で下車し初めてのヤマハホールへ。落ち着いたいいホールです。そして銀座。心が安らぎます。
 
 私には古楽は他流試合なので、ほかの演奏との比較はできません。モンテヴェルディの詩の内容は失恋ものですが、こうも淡々と歌われると過去の傷が蘇るより癒されます。輪郭のはっきりした美しい音色の二人です。
そして初めてみるテオルボです。へー、という感じです。心の隅に残る演奏でした。リナルド・アレッサンドリーニのチェンバロも堅実です。

 心が洗われるい演奏会でした。苦しくても裏切らないのは音楽だと改めて思いました。 



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タリス・スコラーズ

2017/06/07 01:05
タリス・スコラーズ
2017年6月5日 東京オペラシティ 19時
ピーター・フィリップス(指揮)タリス・スコラーズ
トマス・タリス:ミサ曲「おさな子われらに生まれ」
ウィリアム・バード:めでたし、真実なる御体
          義人らの魂は
          聖所にて至高なる主を賛美もて祝え
グレゴリオ・アレグリ:ミゼレーレ
クラウディオ・モンテヴェルディ:無伴奏による4声のミサ曲(1650)
ジョバンニ・ピエロルイジ・ダ・パレストリーナ:しもべらよ、主をあたえよ


 いつもとは違う他流試合。通であるという雰囲気醸し出す人もいれば、意外と開演前のステージ写真を撮ったり、曲の合間にゴソゴソ。

 素晴らしい空間でした。特にグレゴリオ・アレグリのミゼレーレ。ステージと二階席左奥と1階に、壁関右手の歌手たち。信じられない響き。世俗の雑事や人間関係が吹っ飛んでしまいます。
 
 他の曲のポリフォニーも明快です。人里離れた非人情の世界。いつまでもこの空間にいたいところですが、仕事の影が頭のなかにちらり。
 アンコールはモンテヴェルディのカンターテ・ドミノ、ロッティの十字架にかけられて(10声)でした。
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東京都交響楽団第832回定期演奏会Cシリーズ

2017/05/22 00:25
東京都交響楽団第832回定期演奏会Cシリーズ
2017年5月21日 東京芸術劇場 14時00分 
マーティン・ブラビンズ (指揮) 東京都交響楽団
三浦文彰(ヴァイオリン)
半田美和子(ソプラノ)
女声合唱:新国立劇場合唱団
合唱指揮:冨平恭平
エルガー:ヴァイオリン協奏曲ロ短調作品61
R.V.W.:南極交響曲(交響曲第7番)

 2回連続のオールイギリス音楽、それも悪くても8割の入り。驚きました。もう一つは前回と違いコントラバスがステージの下手に。
 
 まずはエルガー。憧れの想いの女性のアリス・シュツワート=ワートリーへのあこがれに満ちた幸せな曲です。50前後のオジサンの想いを三浦が表現できるのかとの不安がありましたが、(そもそも)初録音は16歳のメニューインでした。煌びやかでもなく、強大音ではない三浦が落ち着いた音色と着実な演奏で表現しました。ブラビンズや都響もやや暗い音色でサポートします。エルガーの想いを表出した見事な演奏でした。

 後半は南極交響曲です。もちろん犬が関係しているわけではありません。スコット隊の希望と無念を表現しています。ブラビンズは冒頭から、まさに共感に満ちた指揮をします。未知の地へ行く不安と驚き、絶望。苦しい気持ちの処理。一音一音を大切にブラビンズは指揮します。都響もやや暗い渋い音色で演奏して行きます。解りやすい演奏でした。弦の統一感、魅力的なソロ。コンサートマスターは矢部達哉氏。
半田氏はオルガン横からの独唱、合唱団と共にいい演奏です。

 気持ちのいい午後になりました。

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METライブビューイング2016-17「エフゲニー・オネーギン」

2017/05/20 20:03
METライブビューイング2016-17
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」(2017年4月22日現地上演)
2017年5月20日  MOVIXさいたま

エフゲニー・オネーギン:ペーター・マッテイ(バリトン)
タチヤーナ:アンナ・ネトレプコ(ソプラノ)
レンスキー:アレクセイ・ドルゴフ(テノール)
オリガ:エレーナ・マクシモア(メゾソプラノ)

ロビン・ティチアーティ(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団
メトロポリタン歌劇場合唱団
メトロポリタン歌劇場バレエ団
演出:デボラ・ワーナー
解説:R.フレミング

 演出は前回と同じ。でも「エフゲニー・オネーギン」がオペラ史上の傑作であること、第3幕のオネーギンんとタチヤーナの別れの場面、プーシキンの原作の奥深さを改めました。

 会し過去を悔やみ新たな出発を提案するが、タチヤーナは愛を表現するものの、「結婚している。」とお断り。しかしそうでしょうか。
 その前にお互い名前を他人から聞いた瞬間、休止の時間がわずかに現れます。そして「幸せはすぐそばにあったのに。」と後悔します。「結婚している。」というのは自分への言い訳のようです。

 ネトレプコの力強い歌唱と演技力は相変わらず、ペーター・マッテイのビロードような声、一本気なレンスキーのアレクセイ・ドルゴフ、好演でした。

 指揮のロビン・ティチアーティ、可もなし不可もなしといったところです。オーケストラもいつものように安定。
ネトレプコ相手では解説はR.フレミングクラスしか太刀打ちできないでしょう。軽妙で気の利いた質問、進行は相変わらずです。
それにしてもバレエ見事です。
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東京フィルハーモニー交響楽団第109回東京オペラシティ定期シリーズ

2017/05/20 09:39
東京フィルハーモニー交響楽団第109回東京オペラシティ定期シリーズ
2017年5月19日 東京オペラシティ 19時00分 
アンドレア・バッティストーニ (指揮) 東京フィルハーモニー交響楽団
ヴェルディ:歌劇「オテロ」第3幕より舞曲
ザンドナーイ:歌劇「ロメオとジュリエット」より舞曲
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」


 最初のヴェルディは9月の「オテロ」の前哨戦でしょう。アレアレ、という間に終わってしましました。次いでのザンドナーイ、初めて聴く曲ですが、後半になりバッティストーニの劇性が発揮されました。

 そして春の祭典。期待大だったので、ガッカリでした。プログラムのバッティストーニの寄稿を要約すると「無数の組み合わせの歌手から歌手へ素材が渡される」と。その通りの演奏でしたが、この曲のワクワクするリズム感がなく、鋭敏な感覚も鈍っています。残念ながら東フィルも弦、管ともとてもバッティストーニの思惑を表現できません。
 短いプログラムのためかアンコールに外山雄三の「管弦楽のためのラプソディー」より「八木節」。熱気に満ちた演奏でしたが、最初の拍子木で観客から笑いが・・。驚きました。
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東京都交響楽団第831回定期演奏会Bシリーズ

2017/05/17 02:15
東京都交響楽団第831回定期演奏会Bシリーズ
2017年5月16日 東京オペラシティ 19時00分 
マーティン・ブラビンズ (指揮) 東京都交響楽団
スティーブン・オズボーン(ピアノ)
バターワース:青柳の堤
ティペット:ピアノ協奏曲(1955)日本初演
R.V.W.:ロンドン(交響曲第2番)(1920年版)


 会社から出ようかと思ったら、アホな電話、まあ現場をわかっていない机上の空論を述べる、アホな人からの指令を伝える電話。現状も法律も解っていない、かき乱すだけ。何のとりえもない人が現場を指示しようとする。彼らの役目は判を押すだけと解っていないのだろうか。
そんな気分の中オペラシティへ。

 実演では初めてのバターワース。ややくすんだ弦の音色と、広田氏のオーボエが最高です。こんないい世界に浸れたらと。この一曲でアホな人たちのことを忘れました。

 ついでをのピアノ協奏曲、何と日本初演です。いつもより機嫌のいいティペットといったところでしょうか。オズボーンも舞い上がったようなティペットをうまく表現していました。第2楽章での木管の対話ホレボレしました。

 後半はR.V.W.。第1楽章は私たちが思い浮かべるやや暗いながら活気あるロンドン。第2楽章の叙情性、特に客演の名フィル石橋氏のヴィオラの見事なこと。第3,、第4楽章の品お言い盛り上がり、好調な各パートを生かした。マーティン・ブラビンズの品のいい指揮と演奏でした。
コンサートマスターは山本友恵氏。
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METライブビューイング2016-17「イドメネオ」

2017/05/08 00:16
METライブビューイング2016-17
モーツアルト:歌劇「イドメネオ」(2017年3月25日現地上演)
2017年5月7日  MOVIXさいたま

イドメネオ:マシュー・ポレンザーニ(テノール)
イダマンテ:アリス・クート(メゾソプラノ)
イリア:ネイディーン・シエラ(ソプラノ)
エレットラ:エルザ・ヴァン・デン・ヒ―ヴァ―(ソプラノ)

ジェイムズ・レヴァイン(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団
メトロポリタン歌劇場合唱団
演出:ジャン=ピエール・ポネル
解説:E.オーウェンズ

 METライブビューイングを見始めてから、最も満足のいかない演奏でした。
 レヴァインの今までの功績は認めるにしても、演奏は平板で起伏に欠けます。しかも1988年のジェシー・ノーマンやキャスリーン・バトルとのリハーサル風景を延々と流す、そして幕間のE.オーウェンズの的を得ない数々の質問。

 主役級の4人の歌唱は楽しめました。特にエレットラのエルザ・ヴァン・デン・ヒ―ヴァ―は出色です。その他の歌手や合唱団も魅力的で問題ありません。

 演出は石の階段のある広間に人が集まり、奥の壁が海神の顔に変わったりと、ジャン=ピエール・ポネルのものです。
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アヴィ・アヴィタル&ヴェニス・バロック・オーケストラ

2017/04/26 00:33
アヴィ・アヴィタル&ヴェニス・バロック・オーケストラ
2017年4月25日 浜離宮朝日ホール
ヴェニス・バロック・オーケストラ
ジャンピエロ・ザノッコ(コンサートマスター)
アヴィ・アヴィタル(マンドリン)
アンナ・フューセック(リコーダー)
ロカテッリ:コンチェルト・グロッソハ短調作品1、n.11
ヴィヴァルディ:リュート協奏曲ニ長調RV93
エイヴィソン:ドメニコ・スカルラッティのソナタに基づく「12のコンチェルトグロッソ」より第3番ニ短調
ヴィヴァルディ:2つのマンドリンのための協奏曲ト長調RV532
ロカテッリ:6つの劇場風序曲作品4より第4番ト長調
ヴィヴァルディ:マンドリン協奏曲ハ長調RV425
パオジェッロ:マンドリン協奏曲変ホ長調
ヴィヴァルディ:協奏曲《四季》より「夏」ト短調RV315


 古楽も聴いてみよう、ということで今回は第一弾。弾といえばコンサートへ出かける前、同僚が、こんな状況なら日本は再軍備必要と御力説、二十歳前後の息子さんが二人いながら、徴兵されること考えないのかなと。一気に暗い世の中になってしまった、と思いつつ会場へ。

 普段は日本のオーケストラなので、久々の他流試合です。自己主張が少なそうな顔の人が多く年齢層も若いかなと。ところが例の最前列に開演直前に座る男が出現。白けました。

 でも演奏が始まると、質のいいキャンティのような音を出す上品で活気のあるオーケストラに別世界へ。個々の曲への感想は書きませんがリュート協奏曲からアヴィタル登場。2つのマンドリンのための協奏曲の相棒はリコーダーのアンナ・フューセックです。見事な掛け合いでした。
後半はアヴィタルがさらに活躍。活き活きと自分の手のようにマンドリンを演奏します。ところで最後の「夏」、マンドリンだと一瞬古賀政男風。
アンコールはヴィヴァルディのリコーダー協奏曲ハ長調RV443より第2楽章少し落涙、もう一つ独奏でブチミス(ブルガリアの伝承曲)超絶技巧でした。
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東京都交響楽団第830回定期演奏会Cシリーズ

2017/04/22 20:34
東京都交響楽団第830回定期演奏会Cシリーズ
2017年4月22日 東京芸術劇場 14時00分 
アラン・ギルバート (指揮) 東京都交響楽団
イノン・バルナタン(ピアノ)
ベートーヴェン:劇付随音楽《エグモント》序曲作品84
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲作品43
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調作品55《英雄》

 まずはC定期の高齢者の多いのは相変わらずです。演奏中でもあちこちでプログラムをめくる音・・・。
エグモントは予想通り劇的な演奏。特に終盤の追い上げ。
 次いではラフマニノフです。バルナタンは強音や技巧を特徴にしない地味なピアニストです。そのためピアノのパートもある管弦楽曲といった趣です。有名な第18変奏をやたらとべったりとしないのがいいです。アンコール1曲。

 後半の英雄、たぶん14-12-10-8-6の編成。古典的な風格を保った演奏でした。伝統的なスーツとネクタイを着け、奇をてらいません。第1楽章の古典的なたたずまい、第2楽章での型崩れせずお涙頂戴にならない悲しみ。第3,4楽章でもシャキッとしています。正統的な演奏がかえって新鮮です。同じ作曲家の7番やマーラー5番のような劇性を強調する訳でもなく。
 しかし終わってみるとなるほど、曲の構築を明らかにし、自分の頭もすっきりした演奏会でした。
都響は柔らかくでほの暗い弦、管楽器の魅力的なソロなどさすがです。
 コンサートマスターは矢部達哉氏。

 次はいつアラン・ギルバートが聴けるやら。
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東京都交響楽団第829回定期演奏会Bシリーズ

2017/04/18 23:34
東京都交響楽団第829回定期演奏会Bシリーズ
2017年4月18日 東京オペラシティ 19時00分 
アラン・ギルバート (指揮) 東京都交響楽団
リーラ・ジョセフォウィッツ(ピアノ)
ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロア」
ジョン・アダムス:シェヘラザード.2−ヴァイオリンと管弦楽のための劇的交響曲
         (2014)(日本初演)


 昨日と同じ。マ・メール・ロアはいつくしむような演奏。
 シェヘラザード.2で都響の合奏力に驚嘆。ただツィンバロンが用いられる意味がよく分からないところです。
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東京都交響楽団第828回定期演奏会Aシリーズ

2017/04/18 01:44
東京都交響楽団第828回定期演奏会Aシリーズ
2017年4月17日 東京文化会館 19時00分 
アラン・ギルバート (指揮) 東京都交響楽団
リーラ・ジョセフォウィッツヴァイオリン)
ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロア」
ジョン・アダムス:シェヘラザード.2−ヴァイオリンと管弦楽のための劇的交響曲
         (2014)(日本初演)

 まずは静かで美しいマ・メール・ロアです。前奏曲から終曲までややくすんだ音色の都響がいつくしむように奏でます。いつものことながら弦楽器の統一感、管楽器の引き込まれるソロの魅力、充分堪能できました。平和な王女の話です。
 
 後半のシェヘラザード.2、アラブに世界で男性の抑圧のもと自由が保障されていない女性たちを開放するアラブ、というより全世界のそういった境遇の女性を開放するのが主題でしょう。第1楽章は狂信者たちに追われる聡明な女性、第2楽章「はるかなる欲望」この楽章は意味がよく解りません。第3楽章は髭をたくわえた男たちが議論して有罪判決。。オーケストラが死刑を宣告。終楽章は脱出し飛翔、聖域へ。激しい音楽でなく静かに脱出。マ・メール・ロアの平和な音楽と対照的です。
 もう少し激しい音楽かと思っていましたが静かで淡々としていました。

 リーラ・ジョセフォウィッツは主役に没入し、アラン・ギルバートも落ち着いて都響をこんとろーるします。いつもよりやや暗いくすんだ音色での弦、魅力あるソロの管打楽器でした。
 コンサートマスターは四方恭子氏。ツィンバロン生瀬まゆみさん。

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新日本フィルハーモニー交響楽団定期演奏会ルビー第6回

2017/04/15 02:45
新日本フィルハーモニー交響楽団定期演奏会ルビー第6回
2017年4月14日 トリフォニーホール 14時00分 
ペドロ・アルフテル(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団
鈴木大介(ギター)
井上雅人(バリトン) 
アルフテル:グラン・カナリア島の鐘
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
ヒナステラ:エスタンシア作品8(バレエ全曲版)

 なぜか惹かれこのコンサートへ。
 アルフテルの曲は創立100周年のグラン・カナリア島の議会を祝うために作曲されたもの。勇ましい曲でなくおそらくグラン・カナリア島の海のにおいのする曲です。ヨーロッパらしいいいセンスの曲です。

 次いでのアランフェス協奏曲。鈴木、アルフテルとも気負うことなく、また第2楽章で情緒に浸かりすぎることなく、淡々と進みます。昼に聴くにはもってこいの演奏でした。

 エスタンシアは踊りという意味。元々バレエ音楽でというと、この曲の状況がわかりますが・・・。まずは第1場夜明け、曲の明るさとは裏腹に眠れない男の苦しい台詞が入ります。第2場朝で小麦の踊り。そして昼がなく第3場夕暮れ、井上の陽気さの中に隠れたつらい男の歌唱が入ります。第4場ノクターン子羊の悲しい話です。第5場は夜明け、そしておしまいの踊り。最後は熱狂的な踊りで終わります。打楽器奏者の体を動かしたノリノリが盛り上げます。悲しい内容ですが、陽気な踊りで紛らわす奥行きのある傑作です。
アルフテルも熱狂しすぎることなく、淡々と進めます。これが最近のスペインの指揮者の普通の感覚なのでしょう。
 新日本フィルも妙に張り切りすぎず淡々とした演奏です。井上の語りと歌唱も内容を充分に伝える魅力あるものでした。
 コンサートマスターは豊嶋泰嗣氏。
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